当山は蓮沼山地蔵院惣持寺と称し、大日如来を本尊とし、高野山真言宗に所属、和歌山県高野山金剛峯寺の末寺である。 惣持寺の創建については「新編武蔵風土記稿」には「惣持寺は古義眞言宗紀州高野山末蓮沼山地蔵院と號す本尊大日は行基の作なり當寺は行基草創にて遥の後宗澄といふ僧再興せり比僧より當住まで二十六世に及ふと云のみにて其年代は傳へす」と記し、「武蔵國郡村誌」には「天平年間僧行基開基なりと口碑に伝ふ」とあり、「深谷市史」においては「大同2年」(808年)となっておりますが、當寺墓地の五輪塔(元禄8年建立・1696年)「當寺廿傳慶基之表」に「夫武蔵國幡羅郡蓮沼山惣持寺者行基菩薩之草創年数978宗澄和尚之中興云々略」と刻記されていることから、草創は奈良時代初期の養老2年(718年)行基菩薩によって創建され、後弘安年間(1278年〜1288年)顕盛(勅号宗澄)により再興された、深谷市内最古の名刹である。 現在の本堂は弘法大師千百五十年御入定記念に建立したもので、昭和43年に落成した(元の建物は文化4年火災消失・十二間四面の大きな本堂であった)ものである。 本堂につづいて建てられている地蔵堂は行基の作れる像を安すると伝えるも、文化4年の火災で消失、現在の御本尊仏は銅製の座像で稀れに見る大きなもので、以来露天の雨乞い地蔵として村人の信仰を大いに集める、明治21年再建されたものであるが、毎年7月23・24日は大祭をおこなっている。 |